ふとした瞬間に、もう終わったはずの出来事や、思い出したくなかった言葉、胸がきゅっと苦しくなる記憶が、理由もなくよみがえることがあります。
それまで普通に過ごしていたのに、急に不安定になったり、落ち着かなくなったり、自分でも驚くほど感情が揺れることもありますよね。
人によっては、他人に対して攻撃的な言葉が出てしまったり、自分を正当化するような発言を繰り返してしまったりします。
また、心がそわそわして集中できなくなったり、行動がちぐはぐになったりすることもあります。
こうした反応は、あなたが弱いからでも、未熟だからでもありません。
それはただ、「過去の記憶」が一時的に心の前面に出てきているだけなのです。
大切なのは、そこに巻き込まれすぎず、「いま」に戻ってくること。
過去は過去。何があっても、もう変えることはできません。
けれど、いまの在り方は、いつでも選び直すことができます。
過去のネガティブな記憶がよみがえるとき、心の中で起きていること
過去のネガティブな記憶が急に浮かぶとき、人の心は無意識のうちに「過去の時間」に引き戻されています。
体は「いま」にあるのに、心だけがその時代に戻ってしまう状態です。
すると、当時感じていた不安、恐れ、悔しさ、怒りが、まるで今起きているかのように再生されます。
そのため、周囲の人や状況に対して過剰に反応してしまうのです。
このとき多くの人がやってしまうのが、
「こんなことを思い出す私はダメだ」
「まだ引きずっているなんて情けない」
と、自分を責めることです。
けれど、過去のネガティブな記憶がよみがえるのは、心が何かを整理しようとしているサインでもあります。
責める必要はありません。
まずは、「あ、いま私は過去に引っ張られているな」と気づいてあげることが大切です。
気づくことができた瞬間から、あなたはもう少しずつ「いま」に戻り始めています。
感情が荒れたときに、すぐできる落ち着かせ方
心が不安定になったとき、難しいことを考えようとしなくて大丈夫です。
まずは、とてもシンプルな方法からで十分です。
おすすめなのは、「感覚」に意識を戻すこと。
たとえば、
・足の裏が床に触れている感覚
・手に触れているものの温度
・呼吸が出入りしている感覚
これらを、ゆっくり感じてみてください。
心で「私は、いまここにいる」と語りかけるのも効果的です。
言葉として聞こえなくても大丈夫です。
その言葉を、胸の奥に落とすようなイメージで伝えてみてください。
過去のネガティブな記憶は、思考の中で大きくなります。
一方、「いまを生きる」感覚は、体を通して戻ってきます。
ほんの数十秒でも、感覚に意識を向けるだけで、心の波は少しずつ静まっていきます。
落ち着かせ方は、完璧である必要はありません。
「少し楽になった」と感じられたら、それで十分です。
「過去は過去」とやさしく区切り、いまを選び直す
過去は、どんなに後悔しても、どんなに願っても、変えることはできません。
だからこそ、何度もそこに戻って自分を傷つけ続ける必要はないのです。
過去のネガティブな記憶が浮かんだときは、
「これは、もう終わった出来事」
「私は、いまを生きている」
と、心の中で静かに区切りをつけてみてください。
これは忘れるための言葉ではありません。
切り離すためでも、否定するためでもありません。
ただ、時間の位置を正しく戻すための言葉です。
人は「いま」に戻るたび、光の位置に立ち直る姿が見えます。
過去の影は、光の外側にそっと置かれていきます。
答えを出そうとしなくていいのです。
無理に前向きにならなくてもいいのです。
ただ、「いまの自分」に光を当ててあげる。
その積み重ねが、少しずつ心を安定させ、行動を整え、あなた本来のやさしさを取り戻していきます。
過去のネガティブな記憶に揺さぶられるときほど、「いまを生きる」ことが大切になります。
過去は過去。変えられないからこそ、いまの選択には意味があります。
今日この瞬間、あなたが深く呼吸できていること。
ここにいること。
それだけで、もう十分に前に進んでいます。
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